エポキシ樹脂は接着剤や塗料などに幅広く用いられている樹脂です。
分子構造にエポキシ基を有する化合物を用いることからエポキシ樹脂と呼ばれています。
エポキシ樹脂の特徴と用途について解説します。
エポキシ樹脂の特徴
エポキシ樹脂は熱硬化性樹脂で、主剤と硬化剤を混合することで硬化します。
ビスフェノールA型のエポキシ樹脂が最も一般的な構造です。
他にもビスフェノールF型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂など、様々な構造のものがあります。
硬化剤としてはアミン、酸無水物などが用いられます。
硬化反応によって3次元架橋構造を取るため、耐薬品性に優れています。ビニルエステル樹脂などの熱硬化性樹脂と比較して硬化収縮が小さく、寸法安定性に優れています。
また耐熱性も比較的高く、用いる主剤と硬化剤にもよりますが、ガラス転移温度Tgは150℃~200℃程度です。
一方でエポキシ樹脂は脆くなりやすい傾向にあるため、用途によっては靭性を付与する必要があります。
エポキシ樹脂の用途
接着剤の用途は市販もされており、エポキシ樹脂の代表的な用途です。
主剤と硬化剤を混ぜて接着面に塗布することで接着します。
他にも半導体の封止剤やコーティング、塗料などにも用いられています。
また、FRP用の樹脂としても用いられています。
代表的なエポキシ樹脂の主剤
エポキシ基を有する化合物で、必要とする物性や用途に応じて様々な樹脂がラインナップされています。
その中で最も代表的なものとして、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂があげられます。
これらはビスフェノール類にエピクロロヒドリンを縮合反応させて合成されています。
代表的なエポキシ樹脂の硬化剤
エポキシ樹脂の硬化剤は用途や硬化時間によって使い分けます。
アミン系硬化剤
酸無水物系硬化剤
フェノール系硬化剤
潜在性硬化剤
まとめ
エポキシ樹脂は主剤と硬化剤を混ぜるだけで容易に硬化することが可能です。
また、用いる主剤と硬化剤の組み合わせで硬化時間や樹脂の物性を調整できるため、非常に便利な樹脂です。
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